キングスキャニオン国立公園の南端に位置するグラントグローブは、その名のとおり「グラント将軍の木」 を中心にした巨木公園で、偉大なる人の名や地名等で呼称される樹が３７本も存在している。 「グラント ツリー」はこの森を代表するセコイアの巨木で、世界で三番目に大きな体積を持つ樹だといわれている。 どう見てもクリスマスツリーのイメージには合わないが、１９２６年に「アメリカのクリスマスツリー」に認定されたほどに親しまれている木で、 樹齢は１８００年〜２０００年、樹高８１．５ｍ、幹周りは３２．８ｍもあり 世界一といわれる「シャーマン将軍の木」よりも幹周では１．５ｍ太く、風格のある樹容をした堂々たる巨木である。 グラント将軍はアメリカ南北戦争中の北軍最高司令官で、１８６５年４月、バージニア州アポマトックスで、リー将軍率いる南軍と会戦して勝利、戦争を終結させた。 英雄となった彼は第１８代大統領に選出され、ワシントン条約の締結をするなどの戦後処理も行った名将で、この樹にはそんな名将の名が冠せられている。