一昔前、樹の根元をくり貫いて馬車や自動車を通している写真で名を馳せていた、あの「ワオナ トンネルツリー」は このヨセミテのマリポサ グローブに実在していた樹である。 写真のおかげで すっかり有名になり、何百万人もの観光客を呼んだのだが、樹齢２０００年を超えて生き抜いてきた森の勇者も、 人間に風穴を開けられてからの８８年後には、すっかり弱ってしまい、落雷と大雪の重みが加わって１９６９年に倒壊してしまった。 かっての花形であった ワオナ トンネルツリー も、今は無残な姿で、「フォールン トンネル ツリー」と標示されて横たわっている。 (最下写真)　それ以降は生きた樹木のくり貫きをして遊ぶような事は禁止しているが、１８９５年に第２号トンネル ツリーとして、 すでに掘り抜かれていたこの木が、往時のなごりとしてそのままに残されている。 今はこのトンネルツリーに自動車を通すようなことはしていないが、小さな車なら十分通れそうなトンネルが開いている。