( 訪問・撮影日 2007.10.28 )

富山からの帰り道、白川郷から先の東海北陸自動車道の長大トンネルがまだ完成していないので荘川までは国道156号線を走らなければならない。 大勢の人出で賑わう白川郷には世界遺産に登録されて以降の訪問はまだしていなかったので、寄り道をして合掌集落を覗いてみた。 ちょうど民宿利兵衛の大屋根の葺き替え作業が行われていたので見物し、その少し先で一風変わった建造物・明善寺の鐘楼門が目についたので見に行った。 樹を訪ねてここに来た訳ではないが、そこで偶然にも天然記念物と表示されたイチイに出くわしたのである。 このイチイは1827年の明善寺本堂の建築に際し、副棟梁だった大工与四郎が記念に植樹したと伝えられるもので、 樹齢300年、樹高10.6m、目通り幹周3.5mと記された立派な樹で、巨大ではなくコンパクトにまとまった姿は周囲と良く調和しており、 品格のある立派なイチイである。