小金湯桂不動

真駒内公園から国道230号線に出てそこから南方向へ道なりに14Kmほど走ると、小金湯温泉の案内があり、国道から右折して200mほど入った所に「湯元小金湯」がある。その温泉入口に聳え立つ大樹は「小金湯桂不動」と呼称されるカツラで、樹齢700年、樹高23m、目通り幹周10.5mと記されて北海道記念保護樹木に指定されている。主幹の中心部は既に朽ちて空洞になっているが、周囲を囲むように寄り固まった多数の幹で株立ちの樹形を形成している。南北に切れ目があり、北側の大きな切れ目には不動明王の石仏が納められているが、南側の割れ目は開いたままになっている。伝承によると、明治初年のこと、定山渓温泉を発見したとされている美泉定山坊がこのカツラの根方で仮寝をしていると、夢枕に樹霊が現れ、ここに霊泉が湧くことを告げたという。湯元小金湯のシンボル、守り神のような存在であるこのカツラ、根元の空洞に不動尊がまつられていることから、小金湯桂不動と呼ばれるようになったという。