地蔵ケヤキ

常磐道・谷和原ＩＣを取手方向に下りて国道294号線を南下、7kmほど走って関東鉄道常総線・稲戸井駅の手前で左折して踏切を渡り、そこから下高井方面に2kmほど入っていくと臨済宗の普蔵山・高源寺がある。境内に入ると本堂の正面に、存在感たっぷりの「地蔵ケヤキ」がどん座っている。樹齢1600年、樹高15m、幹周10mと記され、新日本名木100選にも選ばれて、その名は全国的にも知られている。樹は根元から太い主幹の頂部まで、中心部は空洞化して大きく開いている。この空洞は370年ほども前に寺で火災があり、その時に焼けたのだという。そして、何時からともなくこの空洞内に石の地蔵様が安置され、安産、子育てにご利益があると言われるようになり、多くの人が参詣するようになったという。地蔵ケヤキといわれる由縁である。樹皮だけのようも見える開いた主幹の空洞内に地蔵様が座り、その横には綺麗な丸窓が開いており地蔵様が見えるのも特徴的な姿だ。見るからに古木を感じさせる空洞化した主幹から、新たに芽吹いて成長した細い枝々には青々とした葉が茂っていて、まだまだ活力があることを示しており、その尽きぬ生命力のたくましさには感心する。