全山が国の名勝、天然記念物に指定されている鳳来寺山の南面、標高５２０ｍに位置する鳳来寺、 １４００段あると言われる参道の石段を登り始め、朱塗りの山門を潜ると、山気しんしんと迫る世界に踏み入る。 更に石段を登り続けること数百段、辺り一面に林立する杉木立の中で、横綱のような太い注連縄を張ったひときわ大きな杉が目に飛び込んでくる。 見事なほど真っ直ぐに３０ｍ以上の高さまで枝を持たない太い幹が立ち上がり、そしてその上に枝葉を持った幹が天空にとどけとばかりに伸び、 全高６０ｍの樹高を誇って立っている。推定樹齢８００年、樹高６０ｍ、目通り幹周７.５ｍある名木で、新日本名木百選に選ばれている。 樹高６０ｍを名乗る樹は稀で、高さにおいては全国有数の樹である。