松山諏訪神社の大クス

桑名から大垣に向かって国道258号線を走る。多度町を過ぎて岐阜県南濃町に入り、1.5Kmほど進んだところにある松山交差点を山側に左折する。養老山地の麓に広がるミカン畑の中にある諏訪神社は土地の人に訊ねなければ分かり難い。細い複雑なミカン畑の農道を上れば神社に到着する。拝殿の後方に立つ大クスは樹齢1000年、樹高20m、目通り幹周8.7mと記された立派な大クスで、枝張りを東西21m、南北10mに広げ、のびのびと枝葉を茂らせている。山を背にした環境のためか風害による折損もほとんど見られず、太い幹にも枯損や空洞が全く見られないほどに健全な樹だ。根本にはこの地の人がこの樹を崇めて建てたと思われる社が祀られている。最近になって石垣を拡張して根元に土を入れる整地が行われているので数年前に見た様子とはちょっと変わった感じがする。裏側から見た姿はのっぺらとしているが力士の背中を思わせるような感じが頼もしく感じる。