( 訪問・撮影日　2007/04/24 )

関越自動車道・月夜野ＩＣを下りて国道17号線を2kmほど南下、恩田西信号で左折してしばらく進むと県道265号線に出る。 そこから県道を3kmほど北上したところにあるバス停の近くに大クワの案内標識がある。 「薄根の大クワ」はヤマグワとしては日本随一といわれるクワの木で、 推定樹齢1500年、樹高13.6m、根元幹周5.26m、目通り幹周7.97mと記された国指定天然記念物である。 根元の立ち上り付近から大きく二方に分岐した後で数本の大枝をくねらせるように伸ばし、全景は扇形の端正な樹冠を広げている。 ごつごつした感じの黒い幹肌は古木の趣を感じるが、樹勢はいたって健全だという。 木のために整えられた周辺環境を見るだけでも「養蚕の神」として地元の人達によって大切に守られている様子が分かるし、 見学者としても自ずと気が引き締まる。 その昔、徳川綱吉の命で行われた沼田藩の検地の際、この大クワを検地の標木にしたという伝承があり、この時代からすでに目立った存在であったようだ。 2014年に認定された、世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」などを含んだ「ぐんま絹遺産」にも登録されています。