千本ナラ

石狩市厚田から海岸線を走るオロロンライン・国道231号を北上し、送毛トンネルを抜けて暫すると毘砂別集落に到着する。ここで千本ナラの看板を見て国道を離れ、毘砂別送毛線に入って山を上るように10分ほど走ると看板がある。階段状の歩道を下りると、斜面に横一列に3本並んだミズナラの大樹が一本の木道でつながれている。各々が千本といわれるほどの太い枝を奔放に延ばしており、現場の印象は明るくないが、独特の雰囲気を醸している。この木に触れ、葉で患部を撫でたら病気が治ったという話から、御利益のある神木だという。そんなテレビ放映があったことで有名になり、以来、年間ウン千人もの人が訪れるようになったのだという。その挙句、多くの訪問者がシャモジに願い事を書いて、保護ネットや注連縄に挿しこんで帰っていくのである。おかげで、折角の名木も情けない姿で、まことガッカリする。尚、この樹は樹齢800年、樹高18m、幹周4.85mと記されたミズナラの巨木で「北海道記念保護樹木」「新日本名木百選」「森の巨人たち１００選」の三冠を持っている。