祖神の松

北上してきた国道40号線を離れて士別市街で道道239号線に入り、2Kmほど先の剣淵川に架かる観月橋を渡るとほどなく、案内標識が目に入る。そこから林道に入り、細い地道を5分ほど走ると駐車スペースと標識がある。駐車地から階段状の道を数十メートルほど上がったところの斜面に、太く荒々しい木肌をした巨木が現れる。この樹は、樹齢1000年、樹高18m、幹周7.5mと記されたイチイで、イチイの木としては全国で第２位、道内では最大のイチイだとされている。 3mほどの高さで分岐して双幹になっているが、周辺の樹木と比べれば圧倒的に巨大で、並はずれた存在感があるため、古くから林業関係者の間で「山の守り神」として崇められてきたという。
　樹勢に多少のかげりが感じられなくもないが、傷の手当てがされ、風雪への保護対策がとられている様子がうかがえ、今も大切に守られていることがみてとれる。