新田神社の大樟

新田神社は川内川の北、国道3号線の西にある神亀山・可愛(えの)山陵のほぼ頂上に鎮座する薩摩国一之宮です。長い参道を登っていくと頂上の付近に川内市の代表的な巨木として現存する「新田神社の大樟」が聳え立っています。このクスは樹齢は2000年との伝承があるが、年輪成長平均率からすると800年程度と推定する説があり不詳、樹高20m、根元周り13.3m、目通り幹周9.9mを測るクスノキである。このクスの幹地上2mあたりの幹には彫刻が彫られていて、これは慶長年間(1600年頃)に行われた神社改修の際に、工事奉行が自ら薬神の像を刻んで奉納したものと伝えられている。またこの樹には与謝野鉄幹による「可愛山の楠の大樹の幹なかばうつろとなれど広き陰かな」と詠んだ詩があり、市民に親しまれています。