円山公園のシダレザクラ

桜の名所として名高い京都円山公園の中央の壇上に「祇園の夜桜」として有名な大きな枝垂れ桜がある。訪れたのが雨上がりの早朝で、曇り空であったからか、昔見た桜とは随分とイメージが違うように感じ、写真を撮る意気すら減じた。 10数年前にこの桜を見たときは枝張りが雄大で、四方何処から見ても形が良く、枝垂れも多くて華やかだったように記憶している。だが最近いわれているカラス被害等の環境悪化が原因なのか、枝が折れたり枯れたりして、切り払われた枝跡が多く見られ、なんともバランスの悪い樹形になっている。この桜は1949年に樹齢22歳の時ここに移植された二代目だから、今の樹齢は84歳になる。だが初代は２２０歳まで生きたというから、まだまだ高齢樹？とはいえないだろう。もうすでに三代目を準備して育てているようだが、もう少し頑張って頂き、高齢樹ならではの風格ある樹形をつくりあげてほしいものだ。数年前からカラスによる被害云々を言いながら、今朝も公園内には普通でない数のカラスが騒いでいた。名桜のためにも、カラス対策は急がねばと感じる。