去川のイチョウ

宮崎市と都城市を結ぶ国道10号線、その中間点辺りに位置する高岡町内山に「去川の関跡」と「去川のイチョウ」の所在を示す案内標示がある。その表示にそって700mほど脇道に入っていくと、高く聳え立つそれらしき大樹の姿が目につく。「去川のイチョウ」は太い直幹が真っ直ぐに立ち上り、特に下方に太い枝張りが少ないために随分背の高いイチョウだなという印象を受ける。かっては東西23m、南北26mほどの枝張りを持っていたそうだが、平成5年の台風で多くの枝を失ったのだという。樹齢800年、樹高41m、目通り幹囲11.2mと記された国指定天然記念物で、九州最大のイチョウだといわれている。このイチョウは、島津藩・島津氏の祖である島津忠久が当時薩摩街道であったこの地に植えたものだと伝えられる雌株のイチョウで、秋には多くの実をつけ、晩秋の黄葉期には素晴らしい景観を見せ、多くの人を魅了しているという。シーズン中には色んな催事が行われ、ライトアップもされるそうだ。