(訪問・撮影日 2012年4月26日)

トックリノキと呼ばれる珍しい木が、「おくんち」が披露される諏訪神社横の諏訪公園にある。 この木はオーストラリア、クイーンズランド州原産のアオギリ科高木。オーストラリアでは公園などにふつうに見られる。 葉はユーカリの葉に似ている。乾燥した環境に適応し、幹の下部がふくらみそこに養分を貯えている。 世界でも珍しい木で、その姿からトックリノキと呼ばれているが、現地ではボトルツリーという。 和名はツボノキ。 上海在住の長崎市出身の松田八百吉氏が、昭和7年に上海から長崎に運び寄贈された。 外山三郎氏が昭和38年に紹介し、長崎市民にも親しんでもらいたいと、「トックリノキ」と名づけられた。 現在では日本においても各地の植物園に栽培され、稀れなものではないが、屋外でこのように大きく育っているのは珍しい。 トックリノキとしては日本にある中では最も古く、最も大きい。 昭和初期の長崎と上海間の交流を示す証しとして歴史的価値があります。