国道４２号線・熊野市飛鳥町小坂交差点から奈良県北山村に向かって延びる国道３０９号線を１０Ｋｍほど走ったところに五郷小学校があり、 そこから５００ｍほど先にある 湯の谷口バス停のところで、湯の谷集落に向かう道があります。　２．５ｋｍほどの細い山道ですが、 一日に2本だけというバスが走っている道で、いくつかのバス停があります。 そのような山里の終点には「 湯の谷バス停」があり、そこからもう少し先に進むと左手に「石上神社」があります。 この神社には古来より神木として守り継がれてきた大楠が狭い境内に身を潜ませるようにして立っています。 大クスは、樹高２０ｍ、目通り幹周１０．０ｍと記された大物で、県内では十指に入る立派な巨木です。 楠の老木の枝は地を這うと説明板に書かれていますが、横に長々と延びていたといわれる大枝の先端が折れ、今は２０ｍほどになっていて、 鉄のヤグラで受け止められています。　空洞を持った張子のように膨らんだ主幹は巨大ですが、目通りから上が急に細くなっているせいか、 威圧するような迫力も弱く、１０ｍを越える大楠でありながらいまひとつ迫力に欠けるように感じました。