(2012.7.17　画像更新)

国道１号線の庄野交差点を西に入ると旧東海道の庄野宿跡があります。 庄野宿は東海道五十三次の４５番目の宿場で、安藤広重が描く「東海道五十三次」の中で「庄野の白雨(にわかあめ)」でよく知られた宿場である。 このあたりは鈴鹿川と安楽川の合流域であるためなのでしょうか、近郊の街道筋には川俣神社が三社もあります。 ここ庄野宿の 川俣神社 境内に入ると右側に大きなスダジイが一樹だけ孤立したような形で立っています。 スダジイは中央部の支幹に折損した部分が見られますが、周囲に張り出した大枝は太くてなかなかの迫力があります。 宿場が置かれる以前からこの地を見守り続けてきたと思われる樹齢300年ほどの老樹ではありますが、枝葉は良く茂っていて旺盛な樹勢がみてとれます。 樹高11m、幹周5.8mと記されているが根元よりも目通りの部分が太いので、それ以上の大きさを感じる立派な樹です。 しかし、厳つい姿をした樹に対してなんとも可愛い不釣合な白い柵が樹の凄味を落としている。

2006年頃から枝の折損が目立ち、著しく樹勢が衰えた時がありました。 調査の結果、ミヤマカミキリムシに幹を食い荒らされているのを発見されたので、 2008年から虫の駆除と樹勢回復の手当てが根気よく続けられてきました。 以前の樹冠に比べると形が崩れて一回り小さくなってしまいましたが、本年になってからは枝葉の茂りが良くなり、 その成果が顕著に見られるようになってきています。