津市に編入された美杉町太郎生ですが、実質上は奈良県御杖村か、名張市が生活圏にあるといった地勢にあります。 そんな辺境の太郎生に鎮座する国津神社には、鎌倉時代の作で国の重要文化財 十三重石塔と県指定天然記念物の 大ケヤキがあることで知られています。 他にも数本の大ケヤキが茂る壮大な社叢の中にあって、お目当ての樹は境内の左側に聳えていて、 南北に並んだ２本が根元で癒着して１本の樹となって大きな樹冠をつくっています。 南側の大きな幹が目通り幹周7.6m、北側の小さい方の幹周が4.0mの大きさで、三重県下随一のケヤキとされています。 写真でもわかるように大きな樹の方の主幹に裂け目ができており、ワイヤーで補強されているのが難点です。 茂り具合から見て今は問題なさそうですが、見た目にも痛々しく将来が心配です。 尚、この樹の種子は、昭和55年の全国植樹際のお手植え用に献上されたという由緒を持っています。