壇鏡神社のスギ

隠岐の島町那久の北東4kmほどにある横尾山の山中南麓に観光スポットになっている「壇鏡の滝」と「壇鏡神社」がある。駐車場に到着すると鳥居の前に品格があって存在感のある２本のスギが聳え立っており、神聖な雰囲気を醸し出している。このスギは樹齢不詳、樹高40m、幹周5.9mと4.3mと記された町指定天然記念物、それ程大きくはないが威厳に満ちた風格ある姿に歴史を感じる。この杉には、次のような伝説がある。昔、出雲大社から境内のスギを供出するよう通達がきたので仕方なく、境内の杉を伐り出していたが、その時神社の鳥居を本殿寄りに移動させる男がいた。男は「こうしておけば鳥居の圏外になるこの杉は壇鏡神社の所有ではなくなる」といって鳥居を動かした。そのような経緯があって、この神社の鳥居のすぐ外側に、この２本の大杉が残ったのだという。この大杉と鳥居を過ぎて鬱蒼とした杉の大木に囲まれた参道をおよそ３００ｍほど進むと神社本殿と「壇鏡の滝」に至る。