( 訪問・撮影日　2010.7.10 )

上越から東へ一直線に延びる国道253号線を16kmほど走ったところの虫川南交差点で右折して鉄道を渡ると直ぐに、その名もズバリの北越急行・虫川大杉という駅がある。 それを横目に、案内に従って東へ500mほど行くと白山神社に到着します。 「虫川の大杉」はこの地の駅名が示すようにこの地のシンボルのような巨木で、悠久の昔から年輪を重ねてきた白山神社の神木とされている。 境内に入り最初に仰ぎ見た時、威厳に満ちた風貌から唯者でない大物の圧力を感じる。 樹の主幹には、銅板で覆われた大きな傷跡があるが、これは安政年間の大雪で大枝が折れた時に生じた傷跡だという。 樹木に対して金属で補修した姿は好きではないが、この樹は不思議とそれが似合っておりあまり違和感がない。これは施工者の技量のほどが物を言っているのだろう。 だが無粋にも、この名木に対してトラロープと朱色の鉄棒で囲ったセンスは頂けない。仮設かもしれないが残念にも絵にならない。 このスギは太い主幹を立ち上げた単幹のスギだが、各所から太い枝を四方へ縦横に広げた姿は力強く一種独特の風格を持っている。 樹齢1200年、樹高30m、目通り幹周10.6mと記された国指定天然記念物である。