( 訪問・撮影日　2010.7.10 )

北陸自動車道・上越ＩＣの南5kmほどの関川の右岸、稲田小学校の南隣に稲田・諏訪神社がある。 校庭と一体になったような境内の中央にどっしりと構える大ケヤキは、この地で「お諏訪さんの大ケヤキ」と呼び親しまれ、 大ケヤキ祭りが執り行われるほど、住民と親密な関係を持った樹で、樹齢800年、樹高35m、幹周8.0mと記された市指定天然記念物、 さらには新日本名木百選にも名を連ねる著名なケヤキでもある。 関川の沖積地という立地に800年も生きてきたのだから、洪水に洗われた事もあるのだろうか、根はしっかり地を掴んでいるが、少々根上がり状態になって露出している。 地元の人達の、樹との付き合い姿勢なのであろう、柵などが設けられていないので、根元は子供たちの格好の遊び場にもなっているようだ。 枝葉の茂り具合を見る限り、健康そうな樹に見えるが、人の出入りや、自動車の乗り入れによる踏圧が根に加わったり、大気汚染、病原菌によって、 樹勢にかげりが見られたので、大ケヤキ保存会を設立し樹木医による検診のほか、地域を挙げて保存活動に取り組んでいるという。