ＪＲ阪和線南田辺駅の東北２００ｍほどにある法楽寺は、１１７８年、平重盛が創建したと伝えられる 古刹だが、今の通称は「たなべ不動尊」、さらに近隣では「たなべのお不動さん」の名で親しまれ、厄除 不動尊のお寺として繁盛している。その他、重要文化財に指定されている絹本著色不動明王二童子像とこ の大クスも有名である。山門を入ると右側に、空を覆うようによく茂った大クスが聳えていて、樹の下には、 石の水掛け不動尊が祀られている。樹齢８００年、樹高約２６ｍ、目通り幹周８．０ｍと記される 大クスは、地上約６ｍほどのところから数本の枝を張り出して、雄大で見事な樹形を見せている。 都会の市街地、しかも繁華街にあって、これだけ綺麗な樹形と樹勢を持った樹は珍しい。