( 訪問・撮影日　2010.8.7 )

都市化の波で環境変化が著しいさいたま市街の中心の妙行寺金毘羅堂境内に、1000年を超えて一点に立ち続けてこの地の変遷を見つめながら、 昔から変わることなく今を生き抜いている大樹が現存しています。　樹齢1000年、樹高21.5m、根周り13.5m、目通り幹周7.28mと記された国指定天然記念物「与野の大カヤ」である。 1000年を超える年輪を重ねた重厚な主幹から四方に張った枝葉の茂りを見る限り樹勢は旺盛そのもので、そこからは気品のある風格がにじみ出ている。 妙行寺の縁起によると、平安時代中期に植えられたものと伝えられ、室町時代には既に関東随一の巨木として知られ、旅人のよき道標であったと伝えられています。 また、鎌倉時代には、このカヤを神木として金毘羅天が祀られて以来、榧木金毘羅(かやのきこんぴら)として広く親しまれ、信仰の対象になっていたという。 カヤ材は水に強く、狂いのない緻密な材として価値が高く、樹齢300年ほどの大材から柾目木取りされたカヤの碁盤は最高級品とされている。 尚、この樹は 新日本名木百選 にも名を連ねています。