( 再訪問・撮影日　2006年4月15日 )

通称「見付天神」と呼称されている矢奈比売神社は矢奈比売命と菅原道真を祭神とする神社で、国指定重要無形民俗文化財で、 天下の奇祭といわれる「見付天神裸祭」と怪物を退治して、若い娘の人身御供という悲しいならわしを断ち切った 霊犬「悉平（しっぺい）太郎」の伝説があり、日本で唯一 犬を祀る「霊犬神社」があることでも知られているという。 そんな天神社の入り口にある鳥居の脇の一画に、一見して三本に見える異形のクスノキが雄大に聳えている。 「あと押し坂」と書かれた看板が置かれた地勢の悪い地に積まれた石垣の内側一杯に根を張って窮屈そうに連なりあっており、 これから更なる成長をするためには気の毒な環境にある。 単木では3〜4mクラスの大きさで、樹齢もさほどではない樹のようだが、根元では一本につながっているため、 樹高15m、幹周り10.22mと記されている。遠い将来、完全一体化すれば凄い樹になるだろう。 ここからずっと奥に入った本殿の前には、樹齢400年、樹高20m、幹周4.5mと記された神木、立派なヒノキが聳えている。