( 訪問・撮影日　2004.1.29 )

伊豆半島の中央を縦断する下田街道・国道414号線を南下、天城峠を越えて河津町に入る。 下佐ケ野で国道414号(下田街道)と別れて県道14号線に移り、そのまま4kmほど南下すると「来の宮裏口」というバス停がある。 その先で左折して橋を渡れば河津中学校があり、神社に通じる細い道がある。 杉鉾別命神社はこの地では「来の宮」と呼ばれているので要注意、表示もそのようになっている。 本殿の左側奥に立つ大クスは、静岡県の巨木３傑に名を連ねている大物で、樹齢1000年、樹高24m、目通り幹周15mと記された国指定天然記念物である。 一目見た瞬間ハットするような威光があり、見栄えのする堂々たる体躯に風格をも感じる。 河津地方には明治中期まで「河津郷七抱七楠」と呼ばれる大楠が７本あったそうだが伐採され、今に残るのはこの一本のみになってしまったようだ。 このような立派な大樹は大切に守り後世に引継いでいきたいものだ。 ［木宮や 神代の昔偲ばるる 仰ぐも尊し 樟の大森］根方にこんな短歌が刻まれている。