上徳次郎のケヤキ

智賀都神社から北西方向に直線700mほどの地点、日光自動車道沿いに立地する民家のお屋敷内に、個人所有の大きなケヤキが現存している。ここは昔から上徳次郎宿といわれていた集落であるが、このお屋敷は集落の南端にあたるところにある。正門から入って母屋に向かうと、縁側に高齢のご婦人が見えたので来意を告げる。快く承諾を頂き、ケヤキのある敷地に入れさせていただいた。本格的な石鳥居があり、古くから祀られていたようだ。根元は雑然としていて近づけないので、裏側までしっかり観察することは出来なかったが、主幹は複雑な形をしており、洞になった痕跡も何箇所か見られる。大枝は無いが、若く元気の良い細かい枝を多数伸ばして葉を茂らせており、樹勢は悪くなさそうだ。樹齢は不詳だが、智賀都神社の樹と似たようなものとすれば700年程度なのであろうか、樹高38m、幹周7.9mあるとされている。この樹は、平成17年に宇都宮市の天然記念物指定を受けたばかりだという。ケヤキのある庭は日光道のフェンスと接した奥深いところにあるが、屋敷内に入らずとも、見学者用だと思われる通路があるので、そこからでも見ることはできる。