( 訪問・撮影日 2014.05.20 )

太郎モミ

「太郎モミ」の所在地が国有林内となっているが、実際には東照宮から車で５分ほどのところにある日光霧降アイスアリーナの敷地内にある。 東照宮を後にして難なく到着したが、アイスアリーナーは駐車場も含め完全に閉鎖されている。 第２駐車場の入口前に車を止めて、周囲を見回すと右手にそれらしき樹冠が見える。 梢を真っ直ぐに伸ばした美しい姿をしているので、遠目にはそれ程の巨木には見えないが、 樹齢350年、樹高30m、幹周5.3mと記されて栃木県内では最大のモミだという。 周囲を綺麗に整備された一面の芝生の中、背景にも映える美しい樹形は、絵になると期待していたのであるが、 始めて目にした時、折れた枝がぶら下がり、大きな枝が樹下に散乱していて様にならないため、片づけにひと汗かかせてもらった。 この小倉山周辺にはモミが多く、昔は太郎モミの周辺にも数本の成木があったようだが、鹿による樹皮の食害を受け、今は姿を消してしまっている。 太郎モミの根元に金網が巻かれているのは鹿対策のようだ。

このモミは、林野庁の「森の巨人たち100選」に選ばれた際に、東照宮の「太郎杉」にも引けを取らない樹だとして、 「太郎モミ」と名ずけられたという。　一方の市指定天然記念物の方は「小倉山のモミ」と名付けられている。