( 訪問・撮影日　2013.4.23 )

( あまご )

東北道・村田ＩＣから県道14号線を4kmほど南下したところで、村田と柴田町槻木を結ぶ県道52号に移って4kmほど東進したところにある柴田町の成田の交差点で左折して入間田地区に入る。 複雑で難解な細い道だがとにかく愛宕山に向って進み、急斜面が続く雨乞地域に入ると道路脇の斜面に聳え立つ「雨乞のイチョウ」が目に飛び込んでくる。 人が近寄ることのできない急斜面で、樹の上方には民家があるため道路から仰ぎ見ることになるが、つぶさに観察するのは難しい。 案内板には［ 乳柱の発達が著しく、長さ4m、直径50�pに達するものをはじめ、16本の乳柱を数える。樹勢が旺盛で樹容も美しく、イチョウの巨樹として全国屈指のものである ］ と書かれている。全国屈指は少々割り引いたとしても、樹齢600年、樹高31m、幹周11mと記された国指定天然記念物で、ボリューム感があり見応え充分な巨樹、 乳柱にも髭のような小枝を一杯生やしており、勇壮で迫力満点の雄株のイチョウである。 ここはその昔、人々が雨乞いの祈りを捧げた場所で、雨乞(あまご)というのは地名です。 　そしてこのイチョウの眼下には、北限のユズ と呼ばれる「雨乞の柚」の自生地があります。 見晴らしが良く、眼下に広がる入間田の田園地帯や付近の山々はもちろん、槻木の町まで一望することができる。