才ノ神のサワラ

白山杉を訪ねて早池峰湖畔を走る県道25号線から「巨木の里久出内」と案内される道に入ってしばらくすると、集落の少し手前で、右手の川向うに綺麗な姿をした樹木が立っているのが見える。川向うになるので通り越し、集落の入口で道が分岐する所まで行くと案内標識があり「才の神のサワラ」と書いてある。
その場所からもサワラの姿は見えるので橋を渡り、直ぐそばの細い農道を300mほど進んでサワラを訪ねた。小さな鳥居と祠があり、その側に立つ「才の神のサワラ」は、樹齢500年、樹高21m、幹周5.7mと記されて、県内有数のサワラだとして町指定天然記念物になっている。このサワラの立つ場所は、早池峰山に向かう古道の分岐点で、その目印としてサワラが植えられ、旅の安全を守る才ノ神が祀られたのであろうと説明板に書かれている。ほとんど損傷の見られない綺麗な樹形をしたサワラで、樹勢は旺盛、良い環境下にあってまだまだ成長しそうな樹である。