首かけイチョウ

好天の日曜日、朝一番に日比谷公園を訪ねた。以外にも駐車場は空いており公園内にも人は数えるほどしか見えない。おかげで、紅葉に染まった都心の公園をのんびりと散策でき、気持ちの良い朝の一時を過ごすことができた。公園を彩る一般のイチョウは満開とも言えるような素晴らしい黄葉を示していたが、公園の中心部にあって最も大きいこの「首かけイチョウ」だけが早々と葉を落としていたのがちょっと残念！　だがそれなりの風情を持った立派なイチョウに堪能した。元々このイチョウは現在の日比谷交差点の脇にあったのだが、明治３２年頃に都市計画工事で伐採されようとしたのである。それを知った、日比谷公園の設計者として知られる本田静六氏が、こんな大きなイチョウの移植は難しいといわれる中、自分の首を賭けてでも移植させたいといって移植を成功させたのである。それが首かけという名の由来だという。樹齢４００年、樹高２０ｍ、幹周６．５ｍと記された見事なイチョウで、最近では都内のパワースポットの一つとして人気が高まり、訪れる人が増えているそうだ。