国道４２号線、飛鳥町小坂から新鹿町に通じる八丁坂トンネルが完成して県道７３７号線が全通しているのを知り、そのルートで新鹿町(あたしか)を訪ねた。 県の天然記念物に指定されている徳司神社の社叢は眼前に新鹿湾を望み、後方は山を背負うといった暖帯性広葉樹林である。 ＪＲ新鹿駅近くの国道３１１号線沿いにある鳥居を潜って境内の高い石段を登ると、拝殿の左手前に大クスが境内を覆うようにして立っている。 樹齢は定かではないが、樹高３５ｍ、目通り幹周り７．８ｍと記されるクスで、根元を大きく広げた姿には力強さがある。 クスの根と合体してしまったようなイヌマキがそのまま大きな木に成長しているのが面白い。